BLOG

To be, or not to be

昨日、誰もが知る某有名アスリートアマチュアランナーさんとゆっくりお話しする機会があった。20年以上トップを走り続けた彼。そのストイックさ、そしてどんな時も負けない、結果を出し続けるその姿に誰もが憧れ、プロではないものの、半ば「公人」のように認められている。 

 

最近どうですか、という私からのお声かけに返ってきた「鉄人」からの返事は意外なものだった。それは少しずつ衰えを感じ、家族や仕事、いろんなものとバランスを取りながらモチベーションを維持するのが大変、というもの。

 

いや、意外ではないのかもしれない。私より6,7歳?歳上の彼がそう思うのは当然のことなのかもしれない。 むしろ、一ファンのように応援していたこちらが、その当然のことを受け入れられなかっただけなのかもしれない。

 

そしてそのように周囲から見られていることを分かっているからこそ、苦しんでおられるように見えた。

 

結果を出し続けて当然。マラソンとなると秒単位、分単位で結果が表れる。

しかし、「鉄人」と言えど、人間である以上、生物である以上、どこかでタイムは落ちていく。それは誰もが抗えない当たり前のことなのだ。

 

明らかに目に見えるその結果を「受け入れ」ながら、どこまでも今のペースで続けるのか。

 

それともトップで走り続けるのが難しいと判断した時点で一旦「区切り」とし、スタイルを変えていくのか。

 

キングカズとなるのか、王貞治となるのか。

 

イチローとなるのか、千代の富士となるのか。

 

どちらもカッコいいし、そこまでたどり着いたものでなければ分からない、苦しさと美学があると思う。

 

どちらを選択されるにしても陰ながら応援し続けたいと思う。

2021年11月15日