内容全てに納得できた訳ではないし、むしろ大いに「???」なところの方が多かったかもしれない。しかし、大学病院や中枢の精神科病院に勤務していた頃と、地域の開業医として働く今とでは微妙に役割が違うと感じている。医学的に正しい、間違ってる、医学的に治療が出来る、出来ないに関わらず、患者さんが抱える悩みに「自分なりの」「何かしらの」答え、あるいはヒントを提供する必要がある。また、このような本がランキング上位にあるということから、患者さんが何を病院に求めているのか、そしてそこに治療者側と患者側とで微妙なズレがあることを改めて知ることができた。 そのズレを少しでも埋めるという意味では非常に参考となるところも多かった。
「私達のものの考え方に応じて、頭の中ではたえず新たなネットワークが作られます 〜略〜 考えのもととなる感情が強ければ強いほど、それがポジティブであれネガティブであれ、それたけニューロンの連結は活発になります。」
「愛する、さもなければ去るか、変える」
「大事なのは不安から逃げることではなく、好きなことや人々との関わりを増やすこと」
「一緒に過ごす時間が最も長い5人を足して5で割ったのがあなたという人間だ」